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TOPIX連動型投資信託を構成する株式銘柄

2024年からNISA制度が改正されることになり、運用資産の見直しをかねて投資商品(投資信託)を調べました。前回の記事

pianofisica.hatenablog.com

では、投資信託の種々の統計データ、そして一括投資法またドルコスト平均法の場合でのシミュレーション結果を示しました。

今回は、TOPIXに連動する投資信託(アセットマネジメントOne たわらノーロードTOPIX)に組み入れられている株式銘柄と、その構成比率を調べました。データは当該投資信託の運用報告書(全体版)第6期<決算日2022年10月12日>に基づいています。

報告書がまとめられてから現在に至るまで、TOPIX再編などに伴う組み入れ銘柄の変更や、株価の騰落による構成比率の変化など、相違点はあると思われるものの、どのような業種にどの企業がどれくらいの比率で振り分けられているのか、興味を持ったのでみなさんと共有させていただければと思います。

また、データはTOPIXに連動することを目指すファンドのものであり、TOPIXそのものではないため、あくまでも参考値として捉えるべきものであることに注意してください。



TOPIXとは

TOPIX東証株価指数)は日本の株式市場を代表する指数(インデックス)です。ニュース番組では毎日、こういった指数の終値が報じられ、大きな値動きがあったときなどは番組内で取り上げられることもしばしばです。

TOPIX東京証券取引所プライム市場の(原則)全銘柄(2,169銘柄:2022年8月31日時点)の時価総額加重平均株価によって算出されます。





組み入れ上位30銘柄

業種 銘柄 構成比率(%)
輸送用機器 トヨタ自動車 4.38
電気機器 ソニーグループ 3.01
電気機器 キーエンス 2.02
銀行業 三菱UFJフィナンシャル・グループ 1.74
サービス業 リクルートホールディングス 1.59
電気機器 東京エレクトロン 1.33
情報・通信業 日本電信電話 1.31
その他製品 任天堂 1.25
化学 信越化学工業 1.21
情報・通信業 ソフトバンクグループ 1.20
精密機器 HOYA 1.15
銀行業 三井住友フィナンシャルグループ 1.12
卸売業 三菱商事 1.11
機械 ダイキン工業 1.08
電気機器 日立製作所 1.08
医薬品 武田薬品工業 1.03
情報・通信業 KDDI 1.02
輸送用機器 本田技研工業 1.02
電気機器 日本電産 0.98
卸売業 伊藤忠商事 0.97
電気機器 村田製作所 0.89
サービス業 オリエンタルランド 0.87
保険業 東京海上ホールディングス 0.85
卸売業 三井物産 0.84
小売業 セブン&アイ・ホールディングス 0.83
情報・通信業 ソフトバンク 0.79
銀行業 みずほフィナンシャルグループ 0.76
電気機器 ファナック 0.72
機械 SMC 0.69
輸送用機器 デンソー 0.69

 

各業種の構成比率


電気機器 17.96 陸運業 3.00 ガラス・土石製品 0.77
輸送用機器 8.67 精密機器 2.66 ゴム製品 0.72
情報・通信業 7.96 保険業 2.35 金属製品 0.60
化学 6.58 その他製品 2.35 海運業 0.55
サービス業 5.89 建設業 2.26 繊維製品 0.46
卸売業 5.60 不動産業 1.94 石油・石炭製品 0.44
銀行業 5.58 その他金融業 1.21 空運業 0.43
機械 5.27 電気・ガス業 1.12 鉱業 0.28
医薬品 4.87 鉄鋼 0.80 パルプ・紙 0.22
小売業 4.25 証券、商品先物取引 0.79 倉庫・運輸関連業 0.18
食料品 3.38 非鉄金属 0.79 水産・農林業 0.09




組み入れ上位業種ごとの組み入れ上位銘柄

電気機器(17.96%)

以下、数値は各銘柄の業種内での構成比率です。例えば、全体の17.96%を占める電気機器セクターの中で、その16.77%を占めるソニーグループは、全体では

 \qquad 0.1796\times 0.1677= 0.0301\dots

より、3.01%の寄与となります。(組み入れ上位30銘柄の項目を参照)

ソニーグループ 16.77 パナソニック 2.71
キーエンス 11.26 レーザーテック 2.06
東京エレクトロン 7.42 京セラ 2.04
日立製作所 5.99 シスメックス 1.89
日本電産 5.47 東芝 1.77
村田製作所 5.11 アドバンテスト 1.45
ファナック 4.13 オムロン 1.45
富士通 3.07 ルネサスエレクトロニクス 1.44
三菱電機 2.98 TDK 1.40
キヤノン 2.94 日本電気 1.37
輸送用機器(8.67%)
トヨタ自動車 50.50 アイシン 1.45
本田技研工業 11.73 マツダ 1.21
デンソー 8.19 川崎重工業 0.69
スズキ 4.81 日野自動車 0.58
シマノ 4.57 三菱自動車工業 0.51
豊田自動織機 3.16 トヨタ紡織 0.39
日産自動車 3.09 豊田合成 0.32
SUBARU 2.52 テイ・エス テック 0.29
いすゞ自動車 2.05 NOK 0.27
ヤマハ発動機 1.59 東海理化電機製作所 0.18
情報・通信業(7.96%)
日本電信電話 16.41 東宝 1.32
ソフトバンクグループ 15.02 スクウェア・エニックス・ホールディングス 1.29
KDDI 12.78 カプコン 1.28
ソフトバンク 10.22 TIS 1.23
Zホールディングス 3.94 コナミホールディングス 1.19
野村総合研究所 3.66 大塚商会 1.08
エヌ・ティ・ティ・データ 2.81 GMOペイメントゲートウェイ 0.91
オービック 2.79 光通信 0.76
ネクソン 2.47 日本オラクル 0.63
トレンドマイクロ 1.53 SCSK 0.63
化学(6.58%)
信越化学工業 18.43 日産化学 2.03
富士フイルムホールディングス 7.73 JSR 1.82
花王 6.71 日本ペイントホールディングス 1.80
資生堂 6.45 三井化学 1.56
ユニ・チャーム 4.90 東ソー 1.56
旭化成 4.18 小林製薬 1.55
三菱ケミカルホールディングス 3.17 関西ペイント 1.35
日東電工 3.04 日本酸素ホールディングス 1.24
住友化学 2.43 コーセー 1.19
積水化学工業 2.29 昭和電工 1.17
サービス業(5.89%)
リクルートホールディングス 26.92 楽天グループ 3.09
オリエンタルランド 15.23 電通グループ 2.66
日本郵政 8.24 サイバーエージェント 2.23
セコム 5.03 パーソルホールディングス 1.83
エムスリー 4.57 イカレント・コンサルティング 1.76
機械(5.27%)
ダイキン工業 20.58 マキタ 3.49
SMC 13.51 ディスコ 3.40
小松製作所 9.21 ダイフク 3.39
クボタ 8.38 栗田工業 1.86
三菱重工業 3.62 ホシザキ 1.83
医薬品(4.87%)
武田薬品工業 21.10 大塚ホールディングス 6.63
第一三共 14.46 エーザイ 5.37
アステラス製薬 13.67 小野薬品工業 5.07
中外製薬 9.90 協和キリン 2.68
塩野義製薬 7.82 参天製薬 1.92
小売業(4.25%)
セブン&アイ・ホールディングス 19.97 マツキヨココカラ&カンパニー 2.21
イオン 9.01 MonotaRO 2.05
ファーストリテイリング 7.56 ZOZO 1.86
ニトリホールディングス 5.69 FOOD & LIFE COMPANIES 1.83
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 2.92 良品計画 1.79
精密機器(2.66%)
HOYA 43.17 ニコン 2.85
オリンパス 16.97 メニコン 1.29
テルモ 16.76 ニプロ 1.14
島津製作所 7.58 東京精密 1.09
朝日インテック 3.04 トプコン 1.00
保険業(2.35%)
東京海上ホールディングス 37.24
第一生命ホールディングス 21.71
MS&ADインシュアランスグループホールディングス 14.85
SOMPOホールディングス 14.72
T&Dホールディングス 7.56
建設業(2.26%)
大和ハウス工業 16.50 大林組 4.97
積水ハウス 13.32 清水建設 3.87
大東建託 7.28 住友林業 2.75
大成建設 5.81 インフロニア・ホールディングス 2.37
鹿島建設 5.33 長谷工コーポレーション 2.29
不動産業(1.94%)
三井不動産 21.96 日本空港ビルデング 3.88
三菱地所 21.46 東急不動産ホールディングス 3.70
住友不動産 14.44 オープンハウスグループ 3.49
ヒューリック 4.99 東京建物 3.30
飯田グループホールディングス 3.96 野村不動産ホールディングス 2.78





なじみのある企業も、あまり馴染みがないという企業もどちらもたくさんあると思います。人類の経済活動の営みの大きさがわかるとともに、知っていようが知っていまいが、じつに幅広い業種のさまざまな企業の株式を(間接的にではあるにせよ)取得できてしまうインデックス連動型ファンドのありがたみを思い知らされるのではないでしょうか。


キーワード:エクセル、投資、TOPIX

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